福岡県遠賀郡の井上工業株式会社は、北九州市などでプラントや発電所における配管工事・溶接工事を請け負っています。
今回は、「溶接工が注意すべき溶接ヒュームの影響」について解説します。
溶接工が注意すべき溶接ヒュームの影響とは
そもそも溶接ヒュームって?
アーク溶接をすると、金属が溶けて白い蒸気となります。
その蒸気が冷えると粒子になります。
その粒子のことを溶接ヒュームと呼びます。
実はこの溶接ヒュームは、特定化学物質の第2種に分類されている有害物質です。
しかも一度吸い込むと排出が困難なため、注意が必要です。
溶接ヒュームによる健康への影響
溶接ヒュームの蓄積によって、「肺がん」「神経機能障害」「呼吸器系障害」などを発症する恐れがあります。
だからこそ溶接工は、自らを守るための対策を怠ってはいけません。
溶接ヒュームから身を守るための対策
1、全体換気装置による換気
溶接ヒュームの対策として推奨されているのが、全体換気装置による換気です。
全体換気装置により、空間全体を換気することが可能になるため、効果が高いとされています。
2、適切な防護マスクの着用
溶接ヒュームの濃度を測定して、その数値に適した防護マスクを着用することで、健康への影響を抑えられます。
また濃度の基準値を超えた場合は、濃度を下げる対策を取ることも重要です。
3、フィットテストの実施
適切な防護マスクを使用していても、きちんと着用できていなければ意味がありません。
定期的にフィットテストを受けて、正しく防護マスクを着用できているかチェックしましょう。
こうした対策を適切に行なうことで、溶接ヒュームによる健康への影響を抑えることが可能です。